住宅の購入や、所有している家を売却して買い替えを検討するタイミングは一般的に何歳くらいなのでしょう。毎年国土交通省では「住宅市場動向調査」を実施していますが、建て替えや住み替え前後の住宅、住宅への居住世帯状況、住宅取得の資金調達状況などが調査内容となっており、調査結果は住宅政策のための基礎資料として活用されます。この国土交通省の調査により、どのくらいの年齢で検討されるのかを確認することができます。
初めて住宅を購入する年齢は?
平成28年7月に公表されている「平成27年度住宅市場動向調査」を参考に見た場合、調査項目として住宅を初めて購入する一次取得、そして買い替えなど2回目以上の購入である二次取得に分類され、住宅の世帯主の年齢についても確認できます。さらに住宅の種類として、注文住宅、分譲戸建住宅、中古戸建住宅、分譲マンション、中古マンションとそれぞれに分類されて集計されています。初めて住宅を購入する年齢を見た場合、どの種類の住宅でも30歳代が最も多く、次に40歳代が多い結果になっています。
なぜ30歳代や40歳代が多い?
それぞれの種類ごとに平均年齢を見た場合には、注文住宅が38.5歳、分譲戸建住宅が37.4歳、新築マンション40.6歳、中古戸建・中古マンションが41.5歳です。20歳代ではまだ働き始めで給料も安いということが多いですが、30歳代や40歳代になればある程度仕事も落ちつき住宅ローンを組むことができるほどの安定収入が見込めるようになるからと考えられます。
住宅を買い替える年齢は?
最初に取得した住宅を売却する、もしくは賃貸に出すといったことで新たに住宅を取得し買い替えを行う人が多い年齢は、住宅の種類によって異なります。
・注文住宅や新築分譲マンションへの買い替え
注文住宅や新築分譲マンションへの買い替えを行う年齢は60歳以上の人が多いようです。
・新築戸建への買い替え
新築戸建住宅に買い替える年齢は40歳代、中古住宅に買い替える年齢は50歳代が最も多くなっています。
・中古マンションの買い替え
中古マンションに買い替える年齢は60歳以上がもっとも多くなっており、続いて30歳代、40歳代と続きます。60歳以上が多い理由として、リタイア後に利便性が高いマンションへの住み替えを希望するからだと考えられます。
・中古の分譲建売、戸建住宅への買い替え
中古の分譲建売住宅に買い替える年齢は40歳代、中古の戸建住宅に買い替える年齢は50歳代が最も多いようです。
希望する環境が変化することで住宅が選ばれる
結果により初めて住宅を購入する年齢は30歳代や40歳代が最も多いですが、買い替えになるとマンションへのニーズが高いのは60歳以上、戸建の場合は40歳代や50歳代であると言えます。家族の増減や生活環境の変化などで、希望する住宅の状況も変わることが理由だと言えるでしょう。