セカンドライフについて不安を抱える人は少なくありませんが、夫婦が老後に安定した生活を送るために、年金だけでなく他に準備が必要と言われている時代です。
そこで実際にどのくらいの資金を準備しておけば良いのか、目安になる金額などを確認しておくようにしましょう。
夫婦が老後生活するために最低必要な金額は?
金融広報中央委員会(知るぽると)が行った「平成29年 家計の金融行動に関する世論調査」から、老後の生活費、また、貯蓄について、20代から70歳以上が考える必要平均額などを確認してみましょう。
60歳以上のリタイア世代、特に70歳以上になると、最低でも生活費として28万円必要と考えているようです。
厚生労働省が公表しているモデル世帯の夫婦2人の年金額は1か月221,227円で、年金だけでは不足が生じることが確認できます。
老後は生活水準を下げるのか、それとも資金を準備しておき、今の生活を維持させるかという選択をする必要が出てくるでしょう。
インフレや物価上昇に対応できる?
また、今、十分に貯金があるという人も決して安心できません。
なぜなら将来、インフレに転じ、物価が上昇すると、今持っているお金の価値は下がります。
老後を迎えるまでどのくらいの時間があるかによって、物価上昇への備えも変わってきます。
あと数十年という時間がある場合には、確実に物やサービスの金額は値上りしていくことを想定した上で備えが必要です。
日銀が目標にしている物価上昇率は年2%ですので、今100円で購入できるものは将来いくらあれば買えるようになるのか、考えておく必要があるでしょう。
具体的にどのくらい物価が上がる?
例えば毎年物価が2%ずつ上昇したとすれば、1年で物の値段は1.02倍になります。
仮に今25万円で買えるものは、毎年2%上昇したとして、30年後には45
円を超えます。
同じものを購入するのに、倍近い金額を出さなければ購入できなくなる可能性まで考えておく必要があるでしょう。
支出は増えても収入は増えない?
仮に物価が毎年2%ずつ上昇しても、果たして給料もそれに比例して上がるのでしょうか。
生活にかかる支出の負担は増え続けるのに、収入が増えなければいつか家計はパンクしてしまいます。
毎年確実に給料が上がることが約束されている会社なら良いでしょうが、そうでない限りは自分で収入を上げていくしかありません。
老後に備えるために必要なことは?
例えば預貯金などにお金を置いておいても低金利の今、お金を増やすことはできないので、効率よく長い目で見て増えるような運用方法を検討する必要も出てくるでしょう。
時間が経過するごとに、お金もその流れと同時に増えていけば将来大きな備えにすることができるはずです。
環境の変化に対応できるように、年金だけに頼らず個人で対策することも必要ですので、家計の収支バランスを見直しながら金融商品の上手な活用方法などを検討していきましょう。