持ち家で生活していた親が介護施設に入所することになった場合や、亡くなったことで誰も住む人がいなくなるとその家をどうするかという問題が出てきます。
親の住んでいた実家なら、相続人が売却や賃貸物件として活用するなど、様々な選択肢から選ぶことになるでしょう。ただし税金問題など、色々なことを踏まえて考えることが必要になります。
しかし親ではなく、亡くなったのが伯父(叔父)や伯母(叔母)など親の兄弟姉妹だった場合はどうでしょう。
年々結婚せずに生涯シングルを貫く人は増えていますが、遺産の相続人が自分の兄弟姉妹や甥や姪になることでトラブルになるケースがあることを理解しておく必要があります。
独身者が亡くなった場合の相続人は誰?
通常の核家族でれば、内輪だけの相続で話を進めて行くことができても、亡くなった人に配偶者や子がいなければ遺産分けを進めることが難しくなります。
遺産を相続する権利は法律で順番が定められており、配偶者も子もいなければ親や直系の祖父母などになります。
しかし多くの場合、亡くなった本人よりも先に親や祖父母が亡くなっているため、相続する権利は自分の兄弟姉妹に移ります。兄弟姉妹が自分より先に亡くなっていた場合には、その子が自分の遺産の相続人になります。
相続で一番トラブルになるのは兄弟姉妹間
一生独身を貫く上で持ち家を所有している場合などは、その家はいずれ自分の兄弟姉妹や甥や姪が相続する可能性が高いことを認識しておく必要があるでしょう。
そもそもは親元で一緒に生活していた兄弟姉妹でも、実家を離れて結婚などした場合など、考え方や経済状態なども差が出ていたり、利害関係も価値観も異なるものになっていたりすることもあります。
親の相続で最も多いのが兄弟姉妹間でのトラブルと言われるほどなので、特に兄弟姉妹の人数が多い場合などは自分の遺産を巡ってトラブルが生じる可能性についても考えておくことが必要です。
高齢になった時の生活を考えて検討を
事前に対策を講じておくことも必要ですし、もし特に継がせたいと思える相続人対象者がいないのなら、今後も持ち家で生活するのではなく売却するといった方法も検討してみましょう。
いずれ高齢になり、身体的に活動に支障が出てきた場合など、サポートしてくれる人がいなければ生活もままならない状態になる可能性もあります。
バリアフリーなどに改築する必要性が出てきても、改修費用もかかるため余計な資金が必要になることが予想されます。
ある程度の年齢に達した時に、売却した資金でシニア向けの住宅に移り住むなども検討の視野にいれておくと、老後の生活に対する不安も解消されるかもしれません。