2019年10月に消費税の税率は10%に引き上げされ、結果、増税となります。
不動産投資を検討している方は、増税前と後ではどのくらい必要な資金が変わってくるのか気になるところかもしれません。
そこで、消費税増税前と後のどちらに不動産投資を開始するべきか、確認しておきましょう。
収入は変わらず支出は増える
消費税が増税された時、大きく影響するのは家賃収入と経費です。
駐車場以外の地代、事務所以外の家賃、賃貸契約を締結する時の敷金や保証金、更新料などは消費税の課税対象ではありません。
仮に現在、既に賃貸経営を行っている方が、消費税増税後に家賃を値上げしたくても現実的とはいえないでしょう。
しかし、管理費やリフォーム費、水道光熱費など、かかる諸経費は消費税が掛かるので、収入は変わらなくても出費は増えるという状況に陥ります。
□家計の負担が増税で大きくなると…
また、消費税増税で家計への負担が大きくなると、毎月の固定費を削減しようとする動きが見られ、より家賃が安い住宅に引っ越しを検討する方も増えるかもしれません。
このような増税後の空き室リスクも検討しておく必要があります。
消費税増税前は駆け込み需要が過熱!
不動産は価格が高いですが、土地には消費税が掛かりません。建物には消費税が課税されるので、たった2%しか税率は変わらないとしても増税前と後での差額は大きなものになります。
そのため、増税前の駆け込み需要が増えることも予測されます。
これまで消費税が増税される直前は、様々な取引で駆け込み需要が見られました。不動産も例外ではなく、日銀のマイナス金利政策など追い風も加わってさらに過熱する可能性があります。
不動産投資を開始する時期を検討しているなら
現在、不動産投資を始めようと検討している方にとって、購入資金を抑えるなら増税前のほうが得かもしれません。
しかし、無理な資金計画の中で不動産経営を行っていると、消費税増税と不動産価格の値崩れなどの影響で退場しなければならなくなる可能性も否定できない状況です。
不動産投資を開始する前に、消費税増税前と後にどのくらいの費用の差が出るのか、シミュレーションをしてから検討することをおすすめします。
また、中古マンションを購入する場合などは消費税のかかる仲介手数料やリフォーム費用など、増税の影響を受けることになりますので、その点も踏まえて考えるようにしましょう。