中古マンションを購入したいけれど、手元の資金が不足しているので親から支援を受けようと考えている方も少なくありません。
親から住宅購入の資金を援助してもらっても、贈与税が非課税になる特例があるので、通常の贈与なら税金が掛かっても住宅資金なら安心と考える方もいるでしょう。
しかし、中古マンションを購入する場合、物件選びに注意しなければ非課税の特例が適用されず、100万円単位で贈与税が掛かる可能性があります。
特例が適用されないと税金負担が増える!
中古マンションなどの住宅を取得する時に適用される「直系尊属から住宅取得資金の贈与を受けた場合の非課税」という正式名称です。
この特例を適用させない状態で、親から1,000万円の資金贈与を受ければ贈与税を約180万円支払うことになります。
さらに住宅ローン控除も適用されないマンションだとしたら、最大200万円、もしくは400万円の所得控除も利用できなくなるので、税金だけで380万円から580万円損をしてしまうことになるでしょう。
物件価格ばかりに捉われると大損する?
中古マンションを購入する理由は、新築よりも物件価格が手軽という理由がほとんどでしょうが、あまりに物件価格に気を取られすぎると、肝心の減税制度が利用できない物件を選んでしまい、損をすることもあるのです。
特例が適用される3,000万円の物件より、特例が適用されない2,700万円の物件の方が、実質的な負担が多くなることもあると理解しておきましょう。
中古マンションを購入するなら住宅の要件にも注意!
中古マンションを購入する場合において、贈与税が非課税になる特例を適用させたいなら、取得する住宅の要件に注意が必要です。
中古住宅の場合、専有部分の登記簿面積が50㎡以上240㎡以下であること、マンションなど耐火建築物なら築25年以内であることなども要件に含まれます。
単身者やDINKS世帯の方など、それほど広い部屋は必要ないという場合、これらの要件に該当しなくなる可能性もあるので注意しておきましょう。
後で特例が使えないと分かれば大損してしまうことに!
せっかく中古マンションを購入するにあたり、親から資金援助してもらえることになり、贈与税も掛からないはずだと思っていたのに、制度が適用されないと後で判明してしまうと損をしてしまいます。
購入する中古マンションを選ぶ時には、前もって税制について内容を理解しておくことが大切です。