日本の家はほとんどが木造ですので、定期的な換気や通風をして管理をしなければ弱くなり構造材としての役割を果たすことはできなくなります。
家を相続したけれど誰も住まないからと、何もせずに放置したままではどんどん老朽化してしまいます。老朽化を防いで建物の資産価値を保つためには、どのような事に注意して行っていけばよいか考えて行く必要があると言えるでしょう。
老朽化が進んだ空き家の危険性とは?
老朽化が進んだ空き家が倒壊する危険性は社会問題となっていますが、倒壊する危険性以外にも強風で屋根が吹き飛んでしまったり、瓦が落下したり、他にも塀が落ちるといった危険性があります。
台風の時期になれば瓦礫が飛んでくるといった危険性、雪が降る季節には家に雪が積もって傾くといった危険性も考えられるでしょう。
現在空き家として増えている建物は耐震基準が改正される前の昭和56年以前のものが多く、耐震性が不足していることで規模の小さな地震や台風でも倒壊する危険性も高くなると言えるので適切な管理が必要です。
老朽化した空き家は解体も修復も費用がかかる
老朽化した建物は修復するのか壊すかという選択を迫られます。
建物を解体する費用は構造や大きさによって異なりますが100万円程度は必要ですし、修復などリフォームを検討するなら数百万円必要になります。しかし老朽化しないように管理を適切に行っておけば、リフォームにかかる費用を抑える事が出来るでしょう。
解体にせよリフォームにせよ、お金が掛かる事ですのでどちらも選べないというケースもあるかもしれません。
しかし空き家のまま放置すれば、行政が所有者の代わりに解体を行い、後にその費用を所有者に請求するといった行政代執行も実施されることは珍しいことではありません。そうならない為にも事前に対策が必要です。
空き家はどのように活用すれば良い?
利用する予定がないのであれば売却する、利用する予定があるのならリフォームを行って人に一時的に貸すといったことで費用負担をゼロにすることも期待できます。
空き家を有効に活用できる方法を考えてみましょう。古民家を活用したギャラリーやレストラン、カフェ、宿泊施設などに転用するといった方法や、都市部の空き家であれば介護施設や保育施設などに使うといった方法もあります。
借り手はいても貸し手がいないという分野で活用する方法を検討しましょう。
使わないまま空き家を放置しないことが重要
日本の住宅売買で中古の流通量は15%程度ですが、これが欧米になると7~9割中古物件が占めているようです。
本来であれば購入後のリフォーム費用も含めた中古住宅向けローンが拡充されることや、住宅診断についてももっと普及されるなど、中古物件が流通するようなシステムが拡大されることが必要だと考えられます。
だからといって空き家を放置して良いことには繋がりませんので、管理できない空き家であれば売却することも含めて活用する方法を検討していく必要があります。