平成28年分の確定申告で初めて適用される特例に、「空き家の特別控除の特例」がありますが、この制度は空き家がこれ以上増えることを抑えるための特例措置として設けられました。
被相続人が住んでいた家を相続した場合、相続日から起算して3年を経過する日の属する年の12月31日までに、家または家を取り壊した後の土地を売却した場合に、それらの譲渡所得から3,000万円を特別控除することが可能という制度です。
ただし制度の提供には、確定申告の際に確認書などを添付する必要があるため、忘れず交付してもらうようにしましょう。

 

確認書が交付されずに特例が適用できないケース

一人暮らしをしていた被相続人の家を相続や遺贈により取得した後、一定期間内に売却した際に譲渡所得金額から3,000万円の特別控除を受けることができるのですが、特例を適用させる場合には被相続人が住んでいた家であること、そして一人暮らしだったことを証明する確認書を市町村から交付されることが必要です。
しかし、被相続人の住民票を移動することを忘れていた場合や、被相続人の自宅の住民票に本人以外が残っていた場合、実住所と住民票上の住所が違っているという場合などは、空き家に被相続人が住んでいたことも一人暮らしだったことも確認できなくなるので、これまでは確認書の交付はされていませんでした。

 

国土交通省の対応で確認書が交付されるケースが増えた?

しかし2017年1月24日、国土交通省から自治体に対して、住民票で確認できなくても公共料金の使用状況、町内会長や民生委員等の申述書などで確認が可能なケースに関しては確認書を交付するようにといった事務連絡が行われています。
そのためこれまでであれば、申請しても確認書が交付されなかったケースにおいて、再申請を行えば確認書の交付を受けることができる可能性があると言えるでしょう。

 

ただし特例の適用は一定要件を満たすことが必要!

先に述べた確認書(被相続人居住用家屋等確認書)は、確定申告のときに提出しなければならない書類の1つです。
発行は家の所在市町村で行うことになっていますので、発行の必要がある場合には申請書を記載して必要な書類を添付してそれぞれの市町村に提出しましょう。
ただしこの確認書の交付を受ければ確定申告が可能になると確約されるわけではありません。先に述べた、空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除を受けるためには一定要件をクリアする必要があるので、要件や書類などを国土交通省のWebサイトや税務署に問い合わせて確認しておくようにしてください。

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