マンションで賃貸経営を行おうとする場合、ファミリー世帯向けの間取りがよいのか、それともワンルームか、または新築か中古かなどで迷いが出ることもあるでしょう。
マンション経営は入居者で部屋が埋まり、毎月家賃収入をしっかり得ることができなければ意味がありますが、中古マンションを選ぶ上での問題点や、失敗しないために注意しておきたいことを確認しておきましょう。
中古マンションならではの問題点とは?
新築と中古、どちらのマンションを選んだとしても、その先に安定して運用する必要があることは同じです。運用するにあたり、中古マンションには中古であるゆえのリスクがあることを理解しておきましょう。
□空室リスク
空室が発生すると家賃収入を得られなくなるリスクは中古でも新築でも同じです。
ただ、中古マンションの場合は、入居している方が退去した後で、次の入居者が決まりにくいことがあります。近隣に新築物件がある場合にはそちらに入居希望者が流れてしまう可能性もあるため、周辺の家賃相場を確認し、設備やデザインなど差別化されている部分はあるかチェックしてみましょう。
□設備の故障
中古マンションは建物だけでなく、その中に備えられている設備も古くなっている可能性があります。購入前に設備などが交換されていればよいですが、そうでない場合にはトイレや浴室など水回りに大掛かりな工事が必要な状態でないかを確認しておきましょう。
前の所有者が、点検やメンテナンスをどのくらいしっかりと行っていたかによって、設備の状態は異なってくるはずです。
中古マンションで賃貸経営を行うメリット
ただ、中古マンションは新築マンションよりも購入価格が安いため、利回りが高いという大きなメリットもあります。
マンション投資での利回りは、
「実質利回り=(年間家賃収入額-諸経費)÷物件購入価格」
という計算式で求めることができますが、新築マンションとそれほど変わらない家賃設定が可能な場合は、購入価格が安い中古マンションの方が利回りは高くなるのです。
中古マンション選びは購入価格や利回りだけで選ばないこと
ただ、購入価格や利回りだけで選ぶと失敗する可能性もあります。なぜなら、物件価格が安いということは、需要がなく空室状態が続いているだけという場合もあるからです。
また、物件価格が安くても状態が悪ければ、後で多額の修繕費が必要となり、結局新築を購入したのと変わらない状態になってしまう可能性も否定できません。
購入価格が安くて利回りが高いという中古マンションのメリットを活かして投資を行うために、周辺エリアのニーズに合致する物件か、近隣に競合物件などが集中していないかなどを確認し、購入後に入居者が見込めるかなど判断した上で決めるようにしましょう。