現役の時とは違い、定年を迎える60代はライフスタイルが大きく変化する時期です。子供は独立しており、老後は夫婦のみで生活することになったということで思い切って家のリフォームを検討する人もいるでしょう。
一戸建てでもマンションでも、リフォームの施主になる割合は60代が4割近く、次に3割が50代で定年を迎えることをきっかけに検討する人が多くなっています。
夫婦で過ごす家の間取りは?
これまでと違って家族や来客が多かった時期のように、部屋を細かく間仕切りする必要もなくなったという場合は広々とスペースを使い、必要な時だけ間仕切り出来るような柔軟な計画が良いでしょう。
間取りをシンプルにすると掃除もしやすくなり、宅内でケガをすることを防止できます。特に廊下などはなるべくゆったりとしたスペースを確保したほうが良いでしょう。
バリアフリーのほうが将来安心して過ごせる
高齢になるとこれまでとは違って体が思うように動かなくなる可能性もあります。そのため少しの段差でも移動の障害になる可能性がありますので、床の段差は出来るだけ解消したほうが良いでしょう。
手すりなども今は必要ないかもしれませんが、将来に備えて事前に取り付けておくと良いでしょう。
ドアの開閉がしにくいと負担になりますので、ノブが大きく力を掛けやすいものや、弱い力でも無理せずに開閉できる引き戸などのほうが良いと言えます。
断熱性能を取り入れることで家全体が快適に
部屋を暖めても一度部屋を出ると廊下やトイレ、お風呂などが寒くて温度差が身体に堪えるといった可能性もあります。家の中は場所によって温度差が出なくなるような家全体の断熱性を上げることも検討しましょう。
プライベートと夫婦の時間を分けることができる間取りを
リタイア後のシニア世代が住まいに求めるニーズとして、夫婦で暮らすためにリラックスして過ごすことができる快適な空間でしょう。
そしてこれまでは外に働きに出ていて日中留守だった状態から、リタイア後は自宅で過ごす時間が長くなります。
時には一人になれる時間を持つことができる間取りも取り入れることで、自分のプライベートな時間も確保しつつ夫婦の時間も共有できストレスがかからないとも言えるでしょう。
色々なケースに対応できるとさらに便利
例えば巣立った子供たちが孫を連れて実家に帰宅した時に、安心して迎えてあげることができる空間も必要になるかもしれません。
老後のリフォームを検討する場合、最も重視したいのは普段の夫婦で過ごす時間になるでしょうが、様々なケースに対応できる状況を確保しておくことでさらに快適な家づくりが可能となるでしょう。