新しく4月で社会人になった新入社員の方たちは、そろそろ仕事も慣れてきた頃でしょう。学生生活の時とは違い、自分で働き収入を得ることに実感が湧いてきた頃だと思いますが、収入を得たところから老後の準備についても考えていくことも必要です。
20代で将来の老後と言われても、実感は湧かないしまだまだ先のことだと思うかもしれません。しかし定年が65歳とした場合、大学卒であれば43年という先の未来を考えることで将来受取る年金制度の不安などを和らげることができるでしょう。
リタイア直前の資産準備は大変
もし50歳を迎えた時点で、老後資金の準備が何もできていなかったとしたら、定年までの15年という短い時間で老後の生活に必要な資金を作らなくてはいけなくなります。その時点でどのような生活環境なのか予測することは難しいため、今から着々と準備を始めることをお勧めします。
老後に必要な額は?
そこで考えるべきなのが老後のために貯金はいくら必要なのかということです。一般的に言われているのが3,000万円ですが、65歳で定年を迎えて90歳まで生きると考えても25年間あります。
3,000万円だと毎月取り崩していける額は10万円ですが、将来的に物価が上がることなどを考えた時に果たして3,000万円で足りるのかということが問題です。
定年を迎えるまでに最低でも5,000万円は準備したいところでしょう。夫婦であれば1億円必要だという計算になります。
持ち家なら資金はそれほど必要ない?
仮に持ち家だったらそれほど必要ないのでは?と思うかもしれませんが、住宅のリフォーム費用や固定資産税など、維持するだけでもお金はかかります。30代で結婚してすぐ家を建てたとしても、築30年経てば様々な部分に修復が必要になるでしょう。
自分が60歳を迎えた段階で親が90歳になっており、要介護状態なら介護費用も必要かもしれません。医療費の負担も増え、様々なお金が必要になることを想定しておく必要があります。
5,000万円の準備方法は?
会社員なら将来リタイアした時に退職金を受取ることができるからと思うかもしれません。しかし終身雇用制度がなくなり、定年まで同じ会社に勤め続ける人はどのくらいいるでしょう。
給与体制にも変化が見られ、年功序列の時代は終わりました。年俸制などを採用する企業も増えていますので、公務員でもない限り退職金は充てにはできないケースのほうが多いとも考えられます。そのため5,000万円という資金は退職金を外して考える必要があります。
資産運用で増やしていく
まず早期の段階から資産運用で増やすことを考えて行きましょう。社会人になって定年を迎えるまでの期間は約40年ありますので、仮に運用利回りが年平均4%であれば毎月4
2千円くらい積み立ていかなくてはなりません。
投資信託などリスクが低い投資商品を活用しながら少しずつ増やすことを考えて行くことが望ましいでしょう。
高い保険よりも積立のほうが有効
社会人になればすぐに保険営業者の勧誘を受け、内容も理解できないまま高い保険料の保険に加入させられてしまうケースもあると思います。
独身なのに大きな死亡保障の保険に加入する意味はありませんし、そのほとんどが掛け捨て部分になっているので毎月の給料を無駄にしている可能性があります。
無駄な保険料で消費してしまうよりも、長期間保有できる運用方法で積み立てていくほうが老後の貯金を増やすことに繋がります。