50代や60代で住まいに関する後悔をしている人が多くいます。35年ローンを組んで支払い続けたマンションの価格の下落や、一戸建がどうしても欲しくて郊外に購入したものの、若い時なら問題なかった長時間通勤も年齢を重ねると辛くなるといったことによる後悔です。若い時には通勤時間を色々なことに活用できるから郊外でも良いと思っていたものの、体力の減退により苦痛に感じることは多いようです。
賃貸なら引越しできるけれど…
価格や設備だけでなく、生活環境や通勤時間なども踏まえて考えた時にしっかりとバランスが取れていれば問題ないでしょう。しかし何らかの不便を感じた時、賃貸なら引越しを検討できても持ち家なら住み替えは容易ではありません。
後悔せずに持ち家を取得するなら
共働きなら保育所などに入所可能な地域であるか、学童保育が充実しているかなども検討する条件となるでしょうし、医療機関などが徒歩圏内にあるか、さらには夜間や救急対応できる病院が近くにあるかも検討することになるでしょう。利便性が高くなれば物件の費用も高くなります。予算に見合う物件なのか、予算内におさまるのかも問題になるでしょう。持ち家を取得するなら、年を取った後でも後悔しない場所に決めることが必要です。
退職金で持ち家を購入したほうが良い?
持ち家か賃貸か、どちらが良いのか損得で考えてしまうかもしれませんが、生活の状況はずっと固定されているわけではなく変化していきます。住まいについては転勤や転職、近隣住民の質、学校、騒音や排気ガス問題など、実際に住んでみなければわからない問題が多くあります。そのような心配をすることが面倒な場合には、高齢になるまでは身軽な状態で賃貸住宅の生活を続け、退職金で持ち家を購入するという方法もあります。
40代では換金性を重視してみれば?
しかし40代の時点で気に入った場所が見つかったという場合、そしていずれは持ち家を購入したいと考える経済的な余裕がある場合には換金性を最優先させましょう。将来後悔してしまう問題が出てきた場合には損せずにすぐ売ることができることが望ましいでしょう。駅からも近いといった利便性の高い物件なら、価格が下落することもないと考えられます。住まいがマイナスの資産にならないために、昇進や転勤、子供の学校など生活に変化が多い世代のうちは臨機応変に対応できるようにしておくことも良いでしょう。
将来持ち家保有を後悔しないために
シニア世代に突入した時のためにと、早くからマイホームを購入して老後のためにと考える人は多いようです。しかし実際に50代や60代になってから後悔するという例もあるように、数十年経つことで当初とは違った生活環境になる可能性もあります。そのため若い間は臨機応変な対応ができるようにしておくほうが好ましい場合もあります。既に家を購入している場合には、価値が低下しないうちに売るということも検討してみても良いかもしれません。