せっかく買ったマイホームがあっても、仕事の都合で転勤になる可能性はゼロとは言い切れません。家族だけは持ち家に残って単身赴任ということも考えられなくもないでしょうが、家族は一緒が一番だと全員で引っ越ししたい場合には、マイホームを売却することや賃貸として活用するという選択も視野に入れて検討することになるでしょう。
空き家？それとも賃貸か売却？
家族で転勤先に引っ越しする場合には、残った家をどうするかを考えましょう。持ち家は所有したままで引っ越し先は賃貸住宅に住むなら、持ち家の住宅ローンと賃貸住宅の家賃を二重に支払うことになります。二重払いは厳しいけれど持ち家を手放すことはしたくないという場合、空き家として維持管理をしていくのか、賃貸として活用するのか、さらには手放したくないけれどやはり家計の負担を思うと売却するという3つの選択肢があります。
どのくらいの期間転勤するか決まっている場合
もしも転勤の期間が決まっていて、いずれは持ち家に戻ってくる可能性がある場合など、ケースに応じてどれを選ぶかは異なるでしょう。
・長期に渡って転勤する可能性が高い場合
転勤期間が5年以上と既に決まっている場合や、その可能性が高いという場合には売却を検討するようにしましょう。持ち家を保有したままでは固定資産税や修繕積立金などの費用を延々と支払い続けることになります。売却額にもよりますが余計な支払いの不安は解消されて家計の負担も軽減されます。ただし注意したいのは再度不動産を購入したくても住宅ローンの審査が通りにくくなる可能性があることです。次にまたマイホームを持つことを検討する時に年齢が高くなっていて、住宅ローンを組みにくくなる可能性があるからです。
・数年単位の転勤の場合
転勤期間が数年単位で5年以内には持ち家に戻れるという場合には、賃貸として活用することを検討しても良いでしょう。賃貸物件として活用している期間は家賃収入を得ることができますが、住宅ローンをどこで組んでいるかなどで賃貸物件用の住宅ローンへの借り換えが必要になる場合や、住宅ローン継続の条件があるなど心配が増えます。契約者が居住することを条件に住宅ローンの融資を行っているのが住宅ローンです。そのため金融機関に相談せず勝手に賃貸にしてしまうと契約違反のペナルティとして残債を一括返済する必要性が出る場合や、違約金の支払いを求められる可能性もあります。さらに住宅ローン控除は受けることができませんのでその点にも注意しましょう。
・いずれは持ち家に戻る場合
転勤は一時的な期間のみという人や、持ち家に戻ってくることが確実な場合には一旦空き家にして自己管理するとい方法もあります。自分で管理するのは手間や時間がかかって面倒という場合には、空き家管理専門の業者などに依頼すれば費用は発生しても維持管理は楽になります。
どのくらい留守にするかで選択肢は変わる？
持ち家を所有しているけれど転勤などで引っ越ししたいという場合、残った持ち家はどのように対処することが一番良いかを考えましょう。税金やローンなども関係するため、どのくらい家を留守にするかによっても選択するべき方法は異なります。一人で考えてもわからないという場合には、専門家などに相談しながら決めていくようにすると良いでしょう。マイホームは一生一度の高価な買い物ですので、後で後悔しない選択肢を選ぶことが大切です。
