持ち家に住んでいる時に相続が発生し、亡くなった人(被相続人)の遺産が債務超過の状態の時には相続放棄を検討する事もあるでしょう。

しかしその場合において家の名義が被相続人だったには、相続人ではなかった事になるため、その家に住む権限がない事になってしまいます。

このように相続放棄の手続きを行う場合、注意しなければならない事もあると理解しておく様にしましょう。

そもそも相続放棄とは?

亡くなった人(被相続人)が生前に所有していた財産を、配偶者や子、親、兄弟、孫などが受継ぐ事を相続と言いますが、受継ぐ財産には現金や預貯金、不動産、車、美術品などのプラスの財産だけでなく、借金や未払金、損害賠償債務などのマイナスの財産も含まれます。

相続とは、亡くなった人の遺族の生活を保障するためのものという考え方もあるのですが、プラスの財産よりもマイナスの財産が多くなれば借金などを遺族が抱えてしまう事になるでしょう。

そのため、相続人が財産を承継しない選択を可能とする「相続放棄」という制度が認められています。

家財道具などは処分しても良い?

相続放棄の手続きを行うと、マイナスの財産だけでなくプラスの財産も受継ぐ事はできません。そのため、被相続人の財産であった持ち家に住んでいた場合、相続人ではなくなるため住む権限はなくなると考えられます。

ただし、他にも相続人がいる場合で、財産を受継いだ相続人が持ち家に引き続き住んでも良いという場合など話は別です。

なお、家の中の家具や電化製品などはどのような扱いになるのかというと、法律上、被相続人のものを勝手に処分してしまう事は、他人のものを処分する事と同じ扱いになるため、置いておく以外にありません。ただし、実務上、価値がないとされるものなどは処分しても問題ないでしょう。

誰も相続しなければ持ち家はどうなる?

相続放棄をした相続人が家を明け渡した後、他にも相続人がいない場合や、全員が相続放棄を行った場合、相続人不存在という状態になるため相続財産管理人を選任する事になります。
裁判所に申し立てを行い、弁護士などに相続財産管理人になってもらうように手続きを行いますが、選任されるまでの間は空き家のまま放置せずに管理し続けなければなりません。

相続放棄にも期限が設けられている点に注意!

このように親の借金などマイナスの財産を相続したくないという理由で持ち家まで手放す事になるケースもあれば、地方から都市部へ出稼ぎに出たままの状態で、今後も実家に住む予定がないケースなど、空き家は増えています。

使わない空き家を相続してしまうよりも、借金もあるようだし相続放棄したほうが・・・と思うかもしれませんが、確かに将来的な空き家の維持費用や固定資産税の負担、借金の支払いなどは避ける事ができます。

ただし、相続放棄は簡単に行えるわけではありませんし、被相続人が亡くなってから3か月以内に手続き行わなければ自動的に単純承認といって相続した事になりますので注意してください。

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